製品開発スピードと本業

※画像はタイルの試作用小型プレス 今年の2月で会社創業から7期目になりますが創業来、地場産業を中心とした中小零細企業のものづくりに工業デザイナーとして携わってきました。 そんな中で実感することは、会社勤めだったころは自動車メーカーは規模が大きいため、新製品の開発に携わる部署はもちろん専任で、商品開発だけに専念できるという環境に対し、大多数のものづくりの地場産業の中小零細企業は、本業が多忙な中でその仕事にも追われながら、開発も兼任しなくはならないという過酷な状況であるということです。 そういう私たちもMinova Ceramic Jewel Knivesでは日々の製品開発・営業・販売開拓・実販売・販促・生産管理等、仕事は本当に盛りだくさん。今思えば、勤めていたころは何と贅沢な環境だったのだろうかと、身にしみて実感します。 そして、どの会社でもよく起きうることは「本業」が忙しいことによって、新製品の開発や試作が遅れたり、なかなか前に進まないことです。それは非常に悩ましい問題であるとは実体験から理解できます。 だからと言って「ああそうですか、残念ですが仕方ないですね」と済ませば、チャンスを逃し、製品の完成度を下げることにもつながりかねません。  そのような状況と理由を聞くたびに、小さな町工場のおやじだったころの本田宗一郎さんや井深大さんは、そのようなことをいい訳にしていただろうかと思いますし、そのことを皆さんに思って頂きたいのです。  ジャガーの創業者も、本業とは別に夜な夜な地道に自宅の庭で日々開発に勤しんで、完成させたのが、ジャガーを世に知らしめた名車「マークⅡ」であること

ベースを見直すこと。

とあるタイルメーカーさんとの取り組みは、もう4年になりますがイタリアのチェルサイエに出展し、反響を見ていく中で日本製品への注目が非常に高いことは実感します。 世界のディストリビューターが求める日本製品のイメージといえば、先端技術に裏付けられた素材感と質感、高い品質が第一条件となります。  しかし、改めてそれが本当に世界で傑出したレベルにあるのだろうかということには、疑念を抱いていました。 丁度半年前のこと、土と釉薬をいちから見直し、ベースの質感を数段高める必要性を提唱せずにはいられず研究をスタートして頂くことになりました。 土・釉薬・焼成温度や時間、焼く場所等様々な要素が複雑に構成されるため、試行錯誤の毎日です。 そして、最近になりようやく合格点が出せるようなとても柔らかく・味わい深い質感が出るようになってきました。 この質感がベースにあれば、デザインはシンプルで魅力的なものになります。建築で広域に使うにはそれが絶対条件でそれは世界共通です。 最初は、「もうこれ以上の質感は出ない」と白旗を上げていた技術者の方々にも「いや、もっとできる」と駄目だしを続け、諦めずにもっと研究することを納得できる質感が出るまで言い続けました。 弊社の株主の一人は、タイルや陶磁器の原料メーカーの社長であり、この美濃の産地の原料メーカーさんや釉薬メーカーのポテンシャルの高さの話を聞かされ続けていました。それを惹き出せていないのはメーカーの技術者やデザイナーが途中で諦めるからであり、昔の人たちは納得するまで決して諦めなかったと。 そして、諦めずに取り組んできた成果がようやく出つつあり、「うちの窯でこ

燕三条の地場産業支援

つい最近の一月末ですが、新潟は燕三条に多治見市役所と商工会議所の要人の方々と一緒に地場産業の取り組みについて勉強のために、見学会を開き行ってきました。 燕三条は金属加工の産地としてありとあらゆる製品があり、それぞれ世界で有名な会社が多くどのような取組やバックアップがあってそのような企業がたくさん輩出されたのかを、疲弊した美濃焼きの地場産業の活路をみいだすヒントにしていただきたかったのです。 そのような会社さんに私たちはフランクフルトの国際見本市 アンビエンテで多く知り合い、Minova Ceramic Jewel Knivesでご協力頂いている企業さんも多いため定期的に燕三条を訪れるようになり、行政の地場産業への力の入れ方にとても感銘を受けていました。 そしてその代表格として、爪切りのロールスロイスと称されるSUWADAさんのオープンファクトリーにも行ってきました。このような見せる工場にしたことで、職人さんのプライドやモチベーションもあがり、製品がよりよくなり、お客さんには造りの手間暇やこだわりを十分に説明できるため、製品の価値がより伝わりやすくなったという相乗効果があるといいます。 それは一例ですが、そのような成功例を学び、方策を考える必要があると思います。なぜならば私たちも世界へ挑戦していますが、燕三条のような長期的なビジョンがないと国際展開できる企業はあとに続く流れにならないからです。そして地場産業を支える技術者を育成していく取組も急務です。  続きはまたの機会にて書いていきます。

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